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ジュラ紀の豊浦層群は従来,東長野層,西中山層,歌野層に区分されていましたが,2010年に本層群の最上部が阿内層(おうちそう)として再区分されました。その際,かつて西中山層や東長野層だったエリアが一部,阿内層に変更され,木村達明氏らにより歌野層・西中山層産として同定・記載された植物化石が阿内層産に変わりました。これらは論文に記載があってもなかなか人が気が付かない事柄です。今回は,この産地の見過ごされがちな様々な事情について解説したいと思います。

 

主要化石産地の地層区分に変更が生じる

豊浦層群西中山層(高橋ほか,1965)や東長野層(Yamada and Ohno, 2005)として区分されていた地域が阿内層に変更になりました。阿内層分布域からかつて報告されたタクサは以下の通りです。

Kimura and Ohana(1987)の体系的記載として,Gleichenites? sp.,Sphenopteris sp. B,Ctenozamites? sp.,Brachyphyllum ex gr. expansumAraucarites cf. cuchensisの5種。

Matsumoto(1954)や高橋(1973)などにより,西中山層のNf帯(Fontanelliceras fontanellense帯)や,東長野層の層準不明の産地からとしてリストされている植物化石は,以下の通りです。

高橋英太郎氏の採集として,Nf帯からCladophlebis denticulataC. exiliformisOnychiopsis elongataPodozamites distantinervisの4種。

遠藤尚氏による調査として,東長野層からCladophlebis lobifoliaNilssonia orientalisGinkgoites sibiricaBrachyphyllum expansumの4種です。

以上は,リストからそのままの転載ですので,学名は再検討が加えられるべきといえるものです。これらの植物化石は広範囲をくまなく調査した結果,阿内層の同一産地のものとみて良いです。先入観はいけませんがOnychiopsis elongataなど東長野層や西中山層といった下部ジュラ系から出るはずのないタクサが報告されています。Yamada and Ohno(2005)によりこの産地の上位層準ではハンモック状斜交層理が柱状図の3層準に図示されており外浜環境を示唆するものですが,この記載地域は地質構造的に阿内層と連続的な走向を示し南西方が上位であり,下部から新期型のOnychiopsisが産出しますので,東長野層とは異なる時代の地層であることは明らかでしょう。現地調査では一本松東方谷(東長野層中部層準から河村,2010により初記載)以外ではハンモック状斜交層理は見つかりませんでしたが,阿内層下部の狭い露頭から3層準も記載されているのです。彼らの記載が本当であれば阿内層の下半部が確かに海成層であることを示す証拠の1つとなります。疑義のある方はこの地をぜひ訪れてみて下さい。

高橋(1973)のNf帯の真相

阿内地域における西中山層の最下部のFontanelliceras fontanellense帯(高橋,1973のNf帯)の存在は,菊川町西中山エリアでみられる白色泥岩と同様に田部盆地南部の阿内の一部のエリアにおいても白みがかった泥岩からアンモナイトCanavariaが産出することを自ら確認していますが,植物片が極希にしか産出せず,Fontanelliceras fontanellense帯と阿内層とは岩質・外観が異なるばかりでなく,西中山層の Nf帯と阿内層は断層で分断されていて走向などの地質構造も全く異なります。

河村(2010)により旧西中山層分布域が阿内層として再区分されたエリアで,Kimura and Ohana(1987)の報告と同じ産地(この辺りには主要な植物化石産地が1つの連続した露頭しかありません)から,以下のタクサなどを自ら確認しています。
Cladophlebis spp.,Cladophlebis ex gr. exiliformis + 木村・大花氏のGleichenites? sp.,Onychiopsis elongataNilssonia cf. densinervis(=?遠藤氏のN. orientalis),Zamites varius(=?高橋氏のPodozamites distantinervis),Sphenopteris sp. ,Adiantopteris sp. (=?遠藤氏のGinkgoites sibirica)。

リストのみで図版写真がないというのは後々困りますので,以下にここの産地での採取標本を公開しておきたいと思います。

 

写真_化石標本
阿内層から産出したGleichenites? sp.

 

 

豊浦層群阿内層産のGleichenites? sp.

Adiantopteris属は,イチョウ葉Ginkgoitesと誤認される方がよくいらっしゃるようですので同定に際しては十分注意すべき点になります。おそらくイチョウと間違って同定された可能性は十分にあるでしょう。

乱獲やトラブルを防ぐ意味で詳細情報を公にしないことも必要になりますが,一般的に化石の詳細な産地情報を記録しておかなければ学術的価値が半減してしまいますので気をつけなければいけません。

県立山口博物館にも同じ化石種の標本があった
山口博物館にも,下関市清末阿内産(これは古い行政区分ですので,清末ではなく現在は下関市大字阿内)として,化石植物標本が2点あり,以前,当館ホームページの所蔵標本に「クラドフレビス」として次のリンクにて掲載されていました(http://db.yamahaku.pref.yamaguchi.lg.jp/script/detail.php?no=114)。

山口博物館所蔵の写真の標本は,産地も見た目のみからの情報では豊浦層群阿内層の産地の化石と同じように思えますが,解像度が悪いですのでよくわかりません。山口博物館のWeb写真の下側の標本の側面には,Cladophlebis exiliformisと書かれています。このC. exiliformisとされるものは,その生殖葉であるGleichenites? sp.に見えます。C. exiliformisは,栄養葉の形態のみから同定され得るシダですので,胞子葉や繁殖器官の情報がなければ,どの分類群に属するともいえないものです。今回の阿内層の産地において,C. exiliformisGleichenites? sp.と密接に伴う標本もありますので,この標本寄贈者はそれを認識してのことだったのか,つまり,これらが同じ植物体に属する可能性は高いのです。同産地からウラジロ科のGleichenitesであることが確実な種も自ら採取しています。山口博物館所蔵の写真の標本の母岩を写真で見る限りでは,上が清末層(Cladophlebis toyoraensis?含有),下が阿内層(Gleichenites? sp.含有)に見えますが,実物を精査しなければ何ともいえないです。

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